猫と暮らす洋裁店magical は、現在準備中です。
2023/06/15 11:45
今までにも、何度か手術をしたり、入院をした経験があるくぅちゃん。
入院をすると、おトイレをしなくなるんです。
それが本当に心配でして。
猫砂がないと、絶対おトイレをしないのでそのことを看護師さんに伝えたら
猫砂を酸素室の中に入れてくれて配慮してくださったのですが
翌日、面会に行くとやはりおトイレは我慢していました。
◯4月24日 退院
昨日は酸素室で声をかけても体を起こさず、ただにゃーんと鳴いたくぅちゃんでしたが、面会に行くと、くぅちゃんに看護師さんが「隠れたがってるから」って、ブランケットをかけてくれていました。
(看護師さんに事前に伝えてなかったけど、くぅちゃん、普段おうちでもブランケットをかけて寝てるんですよ。くぅちゃんの様子をきちんと見てくれていて、丁寧に看護してくださったのが伝わって感謝でいっぱいになりました)
くぅちゃんはわたしたちに気がついて、起き上がってにゃーにゃー言って、外に出たがって。
見るからに入院時よりも元気になっていて、すごくすごくホッとしました。
レントゲンの結果は少し白いところが黒くなってきて、回復してきてるとのことでした。
血液検査では血清アミロイドが225にもなっていました。
ただ、この数値は遅れてでてくる場合があり、昨日の状態がこの数値に出ているかもしれないとのこでした。
きっと、山はこえたと思う。まだまだ油断できないですが、おトイレもしないので、くぅちゃん自身の精神面も考慮して
午後に退院する方向でいきましょう、と言ってもらえました。
もうすんごくホッとしました。
同時に、この先生で本当によかったと思いました。
診断の的確さと判断のはやさ。
この先生だから、こんなにすぐ退院できるのかもと思いました。
ただ、午後にお迎えに行く時に、くぅちゃん専用のおトイレを持って行ってて
車ですぐにおトイレしてもらおうと思っていたら、しゃがむのにおしっこがでないんですよ…
何回もしゃがんではおしっこがでない…
もしかしてつまった…?
病院にUターン…カテーテルを通してもらいました。
肺炎と尿とたたかわなければいけないのか…と思いましたよ。ええ。
退院後のくぅちゃん
体調をくずした日は横になることもできず、眠ることもできなかったくぅちゃん。
ゆっくり眠る姿を見て、本当に嬉しかった。
ただ、本当に油断大敵でした。
この後も体調くずします。
◯4月27日 退院後初めての診察
退院後、食欲はあまり戻らず。それでも頑張ってお薬を飲ませ続けました。
退院後の経過を見るために3日後に診察がありまして。
レントゲンと血液検査。
血液検査の結果はよくなっていましたが、レントゲンはまた入院時の時のようにまた肺が白くなっていて
今後、肺機能が治るか治らないかはわからないと言われました。
もう絶望ですよ。
このまま元気のないくぅちゃんになってしまうかもしれない…。
呼吸にさらにリスクを背負って生きていかなきゃいけないかもしれない。
でも、くぅちゃんは絶対、もっと楽しくご機嫌に美味しいもの食べて生きたいはず。
治るか治らないかわからない…。
でも、もしかしたら治るかもしれない。
全力でサポートすれば、何か変わるかもしれない。
だからわたし、絶対あきらめない。
◯家での過ごし方
でもね、わたしにできることと言ったら、環境を整えることくらいです。
だけど、毎日の積み重ねが大事なんだと思いました。
・とにかく安静。静かに、ただゆっくりと過ごす
・くぅちゃんの眠るベッドは清潔に
・常に新鮮なお水を用意しておく
・できるだけストレスをかけない
・眠っている時は絶対起こさない
・ご飯は食べられるものならなんでもあげる(お刺身や鶏の胸肉などをメインにあげました)
・空気清浄機フル活用して湿度は70%以上を保つ(足りない時は濡らしたタオルをくぅちゃんの近くに掛けてました)
・24時間誰かしらがずっと一緒に過ごして、何か異変があったらすぐに気がつけるようにする
テレビや音楽、音のなるものは全部ひかえました。
生活音(人の歩く音や猫ちゃんたちの鳴き声、食事の際の食器の音など)はどうしても抑えられないけど、それ以外は全部ひかえました。
両親や他の猫ちゃんたちにも協力してもらい、駆け回るのを止めたり。
聞こえるのは外の鳥のさえずりとか、なるべく自然の音だけで過ごしました。
療法食を食べないとおしっこがつまってしまう怖さがあったけど、つまる様子があったらすぐに病院に連れて行こうと腹を括り、とにかくキャットフードよりも人のご飯が好きな子なので、食べられるものはなんでも食べてもらうように心がけ、体力の回復に努めました。
◯5月4日〜5日 急変
5月4日の夜、また体調が悪化します。
これがその時残した記録です。19:20 嘔吐
22:19 起きて少し呼吸がしんどそうだと思ったら突然2回嘔吐
5月5日
1:15 5回連続嘔吐
2:39 嘔吐
2:55 耳が冷たい 低体温か?
3:33 お水を飲みたがるけど苦しくて飲めない うずくまる
3:45 嘔吐
3:51 水を飲む
4:02 お腹がギュルギュルなる ガスがたまってる?
4:50 眠る
5:53 嘔吐
6:26 水を飲む
6:40 水を飲む
6:54 嘔吐
7:37 少量排便
7:51 かかりつけの先生に電話で相談 服薬を変更する
8:00 朝ごはんきちんと食べる
8:56 排尿
9:00 服薬
13:00 徘徊 鳴く 隠れたがる
13:51 眠る
17:21 起きる 起きあがろうとするがやめることが数回あり
17:32 嘔吐 呼吸苦しそう
17:50 かかりつけの先生に電話するもつながらず
18:04 少量ご飯食べる
18:33 隣市の病院に連れていく
朝ごはんを食べて、眠り始めた時は落ち着いた?と思いました。
この日は祝日でかかりつけの病院もお休み。
でもかなり嘔吐していました。
1度の嘔吐で、続けて2〜3回、ひどい時は5回くらい連続で嘔吐するんですよ。
もう2〜30回嘔吐してることになるので脱水も心配で。
呼吸も苦しそうになり、かなり悩みましたが、17:32に嘔吐した時に、これでまた夜、嘔吐しながら過ごすのは厳しいと判断し、祝日午後でもやっている病院に、閉院間際に初診で駆け込みました。
(日頃から近くの動物病院のすべての営業日や時間など、調べてあります。何かの時に役に立ちますね)
そこで制吐剤や点滴をしてもらい、やっと落ち着きました。
くぅちゃんはどうしても呼吸が苦しいと腹式呼吸で頑張って呼吸をしているので、たくさん空気を飲み込み、お腹にガスがたまってしまうみたいなんです。
ガスがたまると心肺機能を圧迫し、さらに苦しくなって悪循環に。
また、体質的に抗生剤があまり合わず、嘔吐してしまうことが過去に複数回ありました。
今回もその影響じゃないか、とのことでした。
その後も膀胱炎になったり、先生に服薬相談を繰り返しながら、少しずつ少しずつ良くなり始め、ステロイドや肝臓疾患の薬を再開したり。
「いつも通り」の軌道に戻っている感覚がやっとでてきた頃から、くぅちゃんがひとり遊ぶ姿が見えたりもして。
あ、これは回復しているかもしれないって、やっと希望が見えました。
◯5月9日 再診
レントゲンと血液検査で、肺機能が回復していることがわかりました!!!
先生の、もう肺炎の治療は終わりですの言葉。嬉しすぎますよね。
17日間、本当に辛く苦しい闘病でした。
くぅちゃん、頑張ってくれてありがとう、ありがとうって何度も何度も言いました。
今までに、くぅちゃんを保護して何度か、覚悟する場面があるんですが、その度に立ち上がってくれています。
くぅちゃんの持っている力は計り知れないなと思うのです。
猫エイズキャリアなので免疫が低いところに、ステロイドを数年飲み続け、免疫はさらに低下していて、どうしても病気しがちです。
それでもくぅちゃんが、少しでも快適に、ご機嫌に暮らすサポートをこれからもしていきたいと思うのです。
◯費用
さて、恐ろしいのが医療費です。
今回の入院費用や通院費用。くぅちゃんは保険に入れないので、すべて実費でかかってきます。
4月24日 退院時のお会計
23日に、入院の前金として、2万円支払っていました。
4月27日のお会計
ウルソとユベラNは誤嚥性肺炎ではなく2ヶ月分の肝臓疾患のお薬です。
5月5日のお会計
初診料たっか!お会計時に超びっくりしたよね。
近隣のお医者さんでこんなに初診料とられたの初めて。
5月9日のお会計
ここまでにかかった医療費 ¥83350
本当にいたい。
本当にいたすぎる。
実は、4月初旬にも他の子が体調をくずして5万ほどかかっていたので、クレジットの請求はとんでもないことになりました。
ガンガン売り上げを超越してくるよね。ほんとにもう。
でも複数の保護猫ちゃんと暮らすってこういうことなのよ。
特に、野良猫が長い猫ちゃんは大変。
個人で保護活動をするってこういうことなのよ。
猫ちゃんの苦しみが、これで治るなら、それでいい。
そう思うけど、現実は本当に容赦ないですよね。
わたしが頑張るしかない。それにつきます。
◯注意喚起
誤嚥性肺炎の時にステロイドは絶対だめらしいです。
悪化するとのこと。
素人判断で、殺しかねないところだったんだと思ってヒヤっとしました。
退院後もなかなかよくならないくぅちゃんが、こんなに苦しい思いをしているのはわたしのせいかもしれない。
本当に何度もごめんなさいって言いました。
ステロイドをあの時飲ませたことを心から後悔しています。
くぅちゃんが助かったから、こうやって言えることなんです。本当に取り返しのつかないことになるところだった…。
◯このブログを書いた理由
ひとつは、素人判断での服薬がとても危険であるということを伝えたくて。
時々見るんです。保護団体さんなんかで、自分たちの判断でお薬を共有している場面。
でもやっぱり危ないなって。
わたしもそうなんですが複数いると、医療費もガンガン跳ね上がるので、なんとか抑えられるところは抑えたい。
そう思って、今までの経験から目薬をさしたり、お薬を飲ませてみたり、してしまうんですよね。
でも、やっぱり先生に相談しながらやった方が絶対にいいよなって、身に沁みました。
それからもうひとつは、誤嚥性肺炎の経過記録と闘病の記録が、いつかどこかで、誰かを助けるかもしれないと思ったからです。
わたしも、入院前から退院後も、たくさんネットで検索していろんな体験記録を読みました。
夜中には不安に思って、たくさん「猫 えずく」「猫 嘔吐」って調べたんです。
入院した時には「誤嚥性肺炎 猫」「誤嚥性肺炎 入院 猫」って調べたんです。
すごく参考にさせていただいたので、ほんのひとつの例にすぎませんが、わたしの経験も誰かと共有できたらなと思いました。
とにかく早く。えずいても何もでない。そんな症状があったらなにかの誤嚥が疑われます。
すぐ動物病院に連れて行く。それが1番です。
また、今回たまたま夜に始まってしまったから、何時間も苦しい思いをしたけど。
症状があってすぐ病院に行けたら違っていたと思います。
誤嚥性肺炎って本当に怖いです。
くぅちゃんの場合、呼吸疾患にステロイドを飲んだせいもあったかもしれないけど
とにかく悪化スピードが普通じゃないです。
何かおかしいな?って思ってから、もしかすると…って覚悟するまで、ほんの数時間ですよ。
誤嚥性肺炎って、誰でも起こり得るみたいなんです。
特に老猫さんは注意みたい。
嘔吐した時。くぅちゃんの場合は吐いてる途中にも苦しくて息を吸ってしまい、それが誤嚥につながるとのことでした。
◯あきらめないわたし
くぅちゃんって、保護した時から本当にひどい怪我ばかりで。
うちの中でもダントツで医療費がかかる子です。
野良猫の時に、もうキャパオーバーだよ。保護できなくてごめんねって。
雨も雪の日も、血を流しながら体をびしょ濡れにしてご飯をねだりにやってくるくぅちゃん。
そんな姿を目の前にしても、ご飯をあげて体を拭くことしかできない。
ごめんね、ごめんねって思いながらも、本当に、人としてこれでいいのかと。
何十回も自問自答しました。
最初から、この子の状態は里親さんを探すのは難しいだろうとわかっていました。
実際、どこの団体さんにもそう言われました。
野良猫という存在の運命は、より長く続けば続くほど、本当に過酷なのです。
きっと、2016年にくぅちゃんを保護して家に迎えなかったら、今頃すでにお亡くなりになっていると思います。
たぶん、保護を諦める方もたくさんいると思います。
次から次へ、きりがないからです。
助ける命を選ぶ。みんな、究極の選択を繰り返しているのです。
きっと、医療費がなんとかならない日がくると思います。
(現に今までも今も、なんとかならなくなっています)
もう、正直なところ、ずっと廃業がちらついています。
こんなこと、言っていいのかなって今までずっと思っていました。
だって、ワクワク、きらきら、楽しい素敵なお店でいたいから。
みなさんにも、素敵な気持ちでお買い物を楽しんでほしいから。
でも、猫ちゃんの保護活動も並走して続けていく限り、家に野良猫を入れる限り、壁はこの先もあり続けるのだと思います。
私はきっと、保護活動をやめません。
くぅちゃんでうちに入れる子は終わり。あとは、売り上げから団体さんにご寄付サポートなどを繰り返していこう。
そう思って、実際に物資を少しですが寄付したりしてきました。
でもそう思っていたのに、結局今、保護した白猫さんが増えています。
白猫さんの里親さんが見つからなければ、結局またうちで過ごす猫ちゃんが増えることになります。
ガリガリに痩せていたり、血を流している子を見ると、どうしようもないのです。
本当に悟りました。
わたし、あきらめるのが無理なんだ。
あきらめるのが本当にへたくそなんだって。
目の前で、血を流している野良猫さんの命を、どうしてもあきらめられないのです。
もうそんな自分に腹を括って、むしろ、猫と暮らす洋裁店と共に、猫ちゃんの保護活動があるのだから、こういう現実を知っていただくのもいいのかなって。
急にそんなふうに思えてきました。
だって、きらきらだけじゃないから。保護活動って。苦しみも闇もいっぱいあるから。
とか言って、このブログをアップしてフォロワーさんがめちゃくちゃ減ったらさらっと消したりするかもしれないです。笑
今後もせきららに書くかどうするかは、改めて考えますね。
◯これからの猫ちゃんとの暮らし
今日も、くぅちゃんは少し呼吸がしんどそうな時もあるけれど、一瞬走ってみたり、人の足に頭を擦り付けたり、かわいい姿を見せてくれています。
猫ちゃんの暮らす上での覚悟する場面なんて、来ない方がいいですよね。
でも、誤嚥性肺炎になる数時間前は、いつも通りの1日を過ごしていたんですよ。
誤嚥性肺炎じゃなくても。
いつその時がくるかはわからないのです。
わたしはあなた。
本当に突然、その時がやってきます。
その時に、きっと後悔しないって無理なんです。
ああすればよかった。こうすればよかった。いっぱい思うはずです。
だけど、その後悔を、ほんの少し軽くする方法はあるんだと思うんです。
とにかく、どんなに疲れていてもしんどくて苦しくても、猫ちゃんファーストでいること。
それから、今日も明日も明後日も「大好きだよ。愛してるよ」って、家族になった猫ちゃんに声にだして伝えてくださいね。
野良猫が長い子との暮らし、簡単じゃありません。本当に。
でも、野良猫さんが長い子との暮らしを、これから迎えるかもしれない誰かにあきらめてほしくはありません。
これは、本当に苦労して辛いよっていう話じゃないのです。
野良猫が長いとね、猫界の社会性がすごく身についています。
他の猫ちゃんとの距離の取り方や関係の築き方がとても上手なんですよね。
すごく優しい子が多い気がします。
そして、ながく外で生き抜いただけあって、本当に賢いんですよね。
それにね、これは本当に不思議なんですけどね。
なにか覚悟をする時、くぅが外でたったひとり苦しんで、最期を迎える運命じゃなくてよかった。
保護してよかった。
必ずそう思うんですよね。
くぅが愛しくて愛しくて、仕方ない。
くぅちゃんは本当に賢くて優しくて、頑張り屋さんのかわいい子で、やっぱりくぅちゃんを保護できて、くぅちゃんと過ごすことができて、わたし本当に幸せなんですよね。
そう思わせてくれるのは、やっぱり応援して背中を押してくださる方がひとりでもいるって知っているからです。
私は万能な人間ではないので、洋裁店と保護活動をするの、もう無理かなって不安でどうしようもなくなる時ももちろんあるんですよ。
でもそんな時、いただいたレビューやメール、アンケートでのご意見、ご感想を見返すのです。
それで励まされて、うん。もう一回頑張ろうって、思うんです。
みなさんに、本当に支えていただいています。
本当に本当にありがとうございます。
それから、これから猫ちゃんをお迎えする方。
保護猫譲渡会や地域の野良猫さん、ぜひ迎えてください。
時には大変でも、愛しいがはるかに勝ります。
一緒にがんばりましょう。
こんなに長い記録をここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
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